プラント・ハンターとして、この十数年、ボルネオのサバ州に通いつづけている著者が、先住民の村医者との親交を通じて初めて聞きだすことのできた薬草療法の数々。著者自身が体験した生薬による複雑骨折の治療など、驚くべき効能を示した事例を交えながら、３０種余りの薬草の処方と効能を紹介する。そのすべては、先住民が自らを実験台として何百年も続けてきた営為の末に得られた貴重な知恵にほかならない。これらの薬草には、福音となりうる大きな可能性が秘められている。