価格: | ¥1980 |
著者: | 高橋秀実 |
出版社: | 草思社 |
発行年月: | 2002年06月 |
ISBN: | 9784794211361 |
種類: | 単行本 |
在庫状況: | |
さまざまな問題が噴出して右往左往の日本社会。いたるところで「権力」は悪行の限りを尽くし、「弱者」たる国民はつねに善良な犠牲者である。国民の怒りを背負ったマスコミは、悪いヤツらを鋭く追及する。沖縄米軍基地、若狭湾原発銀座、諌早湾干拓地、新興宗教団体…。ところが、問題の現場に実際に行って確かめてみると、ことはそれほど単純ではなかった。わかりやすい悪者は容易には見つからず、あちらを立てればこちらが立たず、ややこしく絡み合った利害関係は、絡み合ったままのほうが安定していたりする。どちらが悪いかという話だけでは、どうにも収まりがつかないのである。日本列島はどこもかしこも問題だらけ。どこかおかしな「戦後民主主義」に呪縛され、奇妙にひずんでしまった社会の、なまの姿をつぶさに記録したのが本書である。