価格: | ¥3850 |
著者: | 日本演劇学会 |
出版社: | 白凰社 |
発行年月: | 1999年06月 |
ISBN: | 9784826200899 |
種類: | 単行本 |
在庫状況: | |
演劇論というものは、実際の個別的な演劇芸術と無関係には存在し得ない。しかし演劇論は、時間・時代と空間・地域の関わり方において、個々の演劇の存在から自立してもいる。もともと普遍性のある演劇論は、たとえ特定の古い演劇を対象とする場合でも、時代を横断するパースペクティヴを持ってアプローチしている。しかも演劇論が生みだされる時代に深く根ざした視点が前提にある。空間においても同様のことが言える。時代と世界を横断するパースペクティヴと、いま、われわれのいる日本の視座。両者の交わる一点において、本書の論文は、同じ一つの時代=場のいわば心性とも呼ぶべきものを共有し、全体でダイナミックなうねりを成している。