本書はカナダのＳｉｍｏｎ　Ｆｒａｓｅ大学のＫｉｎｅｓｉｏｌｏｇｙ教室の教授陣が長年にわたり、学生を対象に実技を中心とした講義に使用していたテキストをまとめたものの翻訳である。実際の講義に使用されているだけあって、骨、関節、筋肉、呼吸生理などの基礎を概説し、体組成測定法や体力測定法について実技することを前提に順序よくわかりやすく解明されている。とくに、体組成の測定法では、わが国では馴染みのないファントム法やＯ-スケールシステムなども紹介されており、体力医学、運動生理学、栄養学などを学ばれる学生、大学院生を主な対象としているものの、これらの分野を手掛けようとされる研究者の方々にも多いに貢献しうると思われる。