クリスタはロンドンで秘書としてのキャリアを積んだが、父親のことが心配で生家リディアット・ホールへ戻ってきた。いつまでも地主階級の生活スタイルに固執する父は、財産を使い果たし、賭事に熱中して借金までつくっているらしい。心を痛めるクリスタのもとに見知らぬ男が訪れた。危険な感じのする、長身でたくましいその男は、屋敷を売っても返済しきれないほどの借金の肩代わりを申し出た。そのうえ、屋敷を修復してそこに父娘を一生住まわせるという。「これをすべて実行するーある条件が満たされればね」その条件とは、クリスタが彼の妻になることだった。初対面の私にプロポーズするなんて、この人は何を企んでいるの。