「きみは、たいした女優だよ」クリフはそう言ってリズのからだから手を離した。「これはなにかのゲームですの？」リズはそうたずねた。「これはゲームなんかじゃない…きみがクリームのかかったチョコレートケーキを差し出してくれるなら、ぼくは喜んで食べさせてもらうよ」クリフがささやき声で言った。リズはぞくっとした。地価の高騰したゴーストタウンの土地所有権騒動にまきこまれたリズは、自分の持っている証書が偽造されたものであることを知るが、クリフが正当な証書をリズに手渡してくれた。ただし、ふたりが結婚することを暗黙の条件として-。