長い海外生活ののち、ヴァレンタインは生まれ故郷のレイクスボロに帰ってきた。彼女は冷えきった結婚生活の果てに、夫を爆発事故でなくし、新しい生活を自力で切り開こうと固く心に決めていた。ようやく建築事務所に秘書の仕事を見つけ、ひとり歩きをはじめたある日、同じアパートに住むコーディがドアをたたく。彼こそ、いつかどこかの空港で見かれ、なぜか強くひかれた男だった。ヴァレンタインはたちまち彼への思いで満たされる。だが、今は恋などしている時ではない。せっかく見つけた心の平和が乱されてしまう。それに彼女は人を愛するには過去にあまりにも危険な目に遭いすぎていた。