この家を失ったら、わたしには何が残るというの？モリーは、愛してやまないランブラーズレストを亡くなった母の借金のために失いかけたいた。百五十年を経たプランテーションハウスーランブラーブレスト。ここは幸せをもたらす幽霊シルビアが棲むという伝説の屋敷で、わたしにとってはかけがえのないものなのに…。十四歳のとき、母の再婚と同時にこの家に来て、はじめてシルビアの伝説を耳にした。派手好きな母と社交的な姉の陰でひとりぼっちのモリーは、シルビアを唯一の友とし、いつも話し相手にしてきた。一年後に母はまた離婚したが、慰謝料代わりに、ランブラーズレストを奪うように手に入れた。義父は息子のギャレットとこの家を去り、あれから十年…。窮地に立たされたモリーの前に、ギャレットが戻ってきたー彼女の初恋の人が。