サラは美術史の準教授。静かな学究生活を送っていたところへ、妹が夫を亡くし、幼い息子を連れて転がり込んできた。やんちゃな甥はかわいいし、３人暮らしはそれなりに楽しい。しかし、妹のためにももう少し収入がほしかった。そんなとき、名画の模写をする仕事が舞い込んだ。依頼主の美術品コレクターの名前を聞して、サラは即座に仕事を引き受けた。その男マルコムこそ、かつて父親の発明の特許を盗み、父を破滅させた人物だったのだ。マルコムは何か悪事を企んでいるにちがいない。それを暴いてやるわ。マルコムの邸に住み込んだサラは、近々彼が、トルコで盗まれたコンスタンチヌス帝の王冠を入手することをかぎつけた。それを盗み出し、トルコ政府に返還して、彼の鼻をあかしてやろうーサラはそう誓った。そこへ『アート・ダイジェスト』誌の記者と名乗るノアが現れた。彼もまた王冠を狙っているー。サラはノアが泥棒と知りつつも、彼と手を組んだ。そして、２人が計画を決行するパーティの夜がやってきた…。