エレンはロンドンの空港で途方にくれていた。はるばるアメリカからやって来たというのに、迎えにくるはずの姉フィオナが現れないのだ。仕方なくフィオナのアパートに行ったが、何日たっても帰ってこなかった。おちゃめで活発なあの姉はどこへ行ったのか？何が起こったのだろう？エレンは姉が働くワインバーのオーナーで、古書店主であるヒューに会った。フィオナのはからいでエレンは古書店に勤めることになっていたのだ。エレンは店で働きはじめたが、ヒューはなぜかフィオナのことには冷淡だった。実は、ヒューは最近亡くなった祖母が莫大な遺産を残していたことを知り、祖母の不可解な死にフィオナが関係しているのではないか、と疑っていた。そんなある日、フィオナの婚約者だというサイモンが現れ、彼女はパリへ旅行に行っていると告げた。しかし、彼女からは連絡ひとつなかった。やがて、エレンとヒューは互いに惹かれ合うようになったが、二人の間には、彼の祖母の死にまつわる疑惑がつねにつきまとっていた…。