本書は、第一部概説、第二部京都編、第三部全国編、の三部からなっている。建築、彫刻などと異なり、国の名勝に指定された庭園の三〜四割が京都に位置すること、そこへ指定を必要としない宮内庁所管の超一級の宮苑を加えると、わが国の半分の名園が、京都に集中しているといっても誤りではない。そのかぎりにおいて、本書中、京都の例示がずばぬけて多いのは、必ずしも不当とはいえまい。第三部では、京都を除いて、北は北海道から南は沖縄県まで、全国の飛石関係の写真を例示し、それぞれに簡単な解説をほどこしておいた。