価格: | ¥2420 |
著者: | A・A・ミルン/横溝正史/野本瑠美 |
出版社: | 論創社 |
発行年月: | 2022年12月27日頃 |
ISBN: | 9784846021573 |
種類: | 単行本 (論創海外ミステリ 290) |
在庫状況: | 在庫あり |
現在推理小説とよばれている探偵小説が、摩訶不思議な謎の提供と、一分の隙もない論理的な解明という、長篇小説の形で定着したのは、一九二〇年代から三〇年代の初期のことではなかったろうか。私がはじめてそういう傾向の探偵小説にぶつかったのは、大阪薬専の学生時代のことであった。物はA・A・ミルンの「赤い家の秘密」であった。当時神戸から大阪の学校へ汽車通学をしていた私は、神戸の古本屋で全冊見つけて揃えると、汽車の中で、教室で、講議もそっちのけにして、教師にかくれて貪り読んだ。(横溝正史「推理小説の故郷」より)