価格:¥5720
著者:峰岸純夫
出版社:地方・小出版流通センター
発行年月:2009年03月
ISBN:9784872945515
種類:全集・双書 (中世史研究叢書)
在庫状況:
本書は、この荘園公領制の成立・展開過程の考察と合わせて、水運を中心とした物流と銭貨流通の問題を追究する意図でまとめたものである。荘園公領制は土地制度・所領支配の農村問題で、物流や銭貨流通の問題は商業史・金融史・都市史の問題とややもすると分離して考察されてきた。しかし、全国にまたがる荘園公領制の権門都市(京都・奈良・鎌倉など)への年貢・公事輸送(水運・陸送)の問題は避けて通れず、そのシステムが機能しないことには成り立ちえない構造になっている。銭貨流通にしてもこれと深くかかわっていたと思う。たとえば、水運にしても年貢・公事輸送とそれ以外の物流が往復の積荷になっていたことに留意する必要があろう。帆船は、船底への積荷なしでは走れない。このような点で、両者の関係に目配りしながら第1部・第2部の論考が配置されている。第3部は、荘園公領制の提起者が網野善彦氏ということもあって、網野説をどう批判しまた継承するかという点の二論考を配置している。
商品画像
この著者の別の本
 
Copyright (C) 2014 Harumeki-Web All Rights Reserved.