本書は金融情報システムセンターの活動成果を踏まえ金融情報システムに関する最新の動向・課題ならびに今後の展望等をとりまとめたものである。本論の第1編では、ICカードの特徴と利用動向、他業態との連携による多機能カードに代表される新しい普及発展の方向など、ICカードを巡る動向と、最近相次いだ情報漏えい事故・事件事例から学ぶ情報漏えい対策の二つのテーマを取り上げた。次に第2編では、安全対策、システム監査、標準化と金融業務、金融情報システムを巡る法整備について、現状分析を行うとともに、今後の展望をまとめた。最後に第3編では、金融機関の各業態別のシステムとデリバリーチャネル、日銀ネット等金融機関等相互のネットワーク、海外の金融情報システム、及び通信サービス・情報処理技術分野について最新動向も交えて取りまとめている。なお、巻末には資料編として金融情報システム関連の諸統計・各種法令等を記載している。