価格: | ¥5280 |
著者: | カシア・ボディ/稲垣正浩 |
出版社: | 東洋書林 |
発行年月: | 2011年12月 |
ISBN: | 9784887217867 |
種類: | 単行本 |
在庫状況: | |
「どういうわけか、われわれはボクサーたちに、たんなるボクサーである以上のことを望んでいる」。拳で殴り合う原始的な闘いは、常に社会の渦に翻弄され、複雑な要素を孕むスポーツへと発展した。その競闘の数々は、上流階級と下層階級、イギリスとアメリカ、白人と黒人といった対立関係を背負わされ、そこに民衆は夢を、表現者たちは思想や美学を求め続けてきたのである。約150点の図版を交えつつ、ホメロス、バイロン、ジョイス、ヘミングウェイらの文学作品や、映画、ラジオ、テレビ、雑誌など多くのメディアに現れる形象の深い森に分け入り、多方面の領域を縦横無尽に冒険するカルチュラル・スタディーズの手法によって「拳闘」の本然を浮き彫りにする。