価格: | ¥2750 |
著者: | 杉田玄白/杉本つとむ |
出版社: | 八坂書房 |
発行年月: | 1994年09月15日頃 |
ISBN: | 9784896946499 |
種類: | 単行本 |
在庫状況: | |
『蘭学事始』は、洋学史上重要な位置をしめる蘭方医、杉田玄白が晩年、文化十二年(一八一五)につづった回想録である。自ら語るように子孫のために、そして蘭学のために書きのこした学究の遺書でもある。玄白が同志、前野良沢(蘭化)とともに『解体新書』の翻訳に苦心した苦闘と歓喜とを一つの頂点として、いかに蘭学が起こり、発展して盛時を迎えたかについて、彼の史観をまじえ、記憶をたどり、上・下二巻にまとめた自分史である。その間、玄白とともに協力し活躍し努力した彼の同志、知友、関係者などを紹介しつつ、蘭学の勃興、興隆の人的資源について熱っぽく語りかけている。本書は一面では、日本の近代化がどのうように推進されたか、その要因がどこにあるかを玄白一個人の体験をとおして、書きつづった近代日本、青春の書でもある。