価格: | ¥8250 |
著者: | 松本一郎(法学) |
出版社: | 緑蔭書房 |
発行年月: | 1999年07月 |
ISBN: | 9784897742441 |
種類: | 単行本 |
在庫状況: | お取り寄せ |
本書は、法学者の立場から、「東京陸軍軍法会議」裁判の記録を通して、二・二六事件裁判の問題点を明らかにしたものである。本研究の結果、確信をもっていえること、「法律ニ定メタル裁判官」によることなく、非公開、かつ、弁護人抜きで行われた本裁判は、少なくとも北一輝などの民間人に関する限り、明治憲法の保障する「臣民ノ権利」を蹂躙した違憲のものであったということ、本裁判には、通常の裁判では考えられないような、訴訟手続規定を無視した違法が数多く存在したということ、北一輝・西田税を反乱の首魁として極刑に処した判決は、証拠によらないフレームアップ(でっち上げ)であったということ、の三点である。