「はやくめをだせ　かきのたね　ださぬと　はさみでちょんぎるぞ」と歌いながら、一生懸命かきを育てるかにには、貧しい農民たちの姿が託されています。それに対して、働きもせずにかきの実を奪いとるさるには、武力で農民をおさえつける権力者の姿が映しだされています。弱い者（かに、くり、はち、うす）が力を合わせ、悪い権力者（さる）をやっつけるというこのお話には、農民達の力強い抵抗の意志がこめられているのです。