価格: | ¥3080 |
著者: | 船木拓生 |
出版社: | ぷねうま舎 |
発行年月: | 2021年04月23日頃 |
ISBN: | 9784910154176 |
種類: | 単行本 |
在庫状況: | 在庫あり |
生物画家の牧野四子吉とイタリア語翻訳者となった文子、この日本人夫妻の生は時代の心理を精神誌としてあぶり出す。図案家として大杉栄、辻潤、竹久夢二、林芙美子らと交わった四子吉は、人妻だった文子と京都へ駆け落ち、そこで生態学と出会い、生物画を「天職」とした。戦時下、二人の「愛の巣」は、自身のテーマ(霊長類、核酸等)や生を追い求める男女が清新な議論を楽しむ稀有の気圏を形成した。「被災」を危機的異常ではなく常態とする二一世紀、二人の処世とその生物画はヒトの自然態について静かに触発する。