価格: | ¥1922 |
著者: | 加賀乙彦 |
出版社: | 新潮社 |
発行年月: | 1991年09月01日頃 |
ISBN: | 9784103308058 |
種類: | 単行本 |
在庫状況: | |
ぼく(小暮悠太)は昭和4年、母方の祖父時田利平が営む東京三田の病院で生れた。従兄には軍人の敬助、帝大卒の晋助がいる。祖父は祖母の歿後、元看護婦と再婚し、母の妹夏江は副院長と離婚して、傷病兵の菊池透と再婚する。昭和16年、小学校が国民学校と改称され、戦時色の強まるなかで、6年生のぼくは淡い初恋を体験したり、友達の死に遭ったり、偏頭痛に悩まされたりする。戦争になだれ込んでいく時代の、少年の目に捉えられた日常と、外科病院の一族の人間像を鮮かに描く。『岐路』に続く自伝的大河小説。