価格: | ¥607 |
著者: | 西村望 |
出版社: | 徳間書店 |
発行年月: | 2000年09月15日頃 |
ISBN: | 9784198913748 |
種類: | 文庫 (徳間文庫) |
在庫状況: | |
立ち籠めた霧を縫って小唄が流れてきた。仇の一行来たるの、それが合図であった。強刀来金道を手に、荒木又右衛門は立ち上がる。義弟渡辺数馬が白襷をかけたー。藩主の寵童であった数馬の弟が、色に狂った河合又五郎に斬殺された一件は、思いもよらぬ大名対旗本の抗争へと拡大した。かくなる上は武門の意地。上意を背負って四年、寛永十一年冬、伊賀上野鍵屋ノ辻の朝は冷えていたー。