アドナの恋人であり、淫邪神バルドヌックに滅ぼされた聖魔道王国の第三王子でもあるライブランゼは、暗黒磨崖神殿に囚われていた。アトランティス大陸を南北に引き裂く大地溝帯“大地の傷跡”の遥か北方、飛ぶ鳥の影もなく草木の一本もない不毛の荒野に暗黒磨崖神殿はある。バルドヌックの使徒・邪神官ネルクゲルの手で管理される禍々しい瘴気に満ちた地下神殿で、ライブランゼは四肢を鎖でつながれた獣に姿を変えられていた。祖国再興のために、淫邪神の手から双龍剣と王子ライブランゼを奪い返せ-ジルヴァーン神の託宣を受けたアドナの北方への旅が始まった。前途には、ネルクゲルの手下である妖術士四人衆のうち、虫使い、夢使い、狂気使いの三人が待ち受けている。快調《アドナ妖戦記》第２弾！