日本人の多くは第二次世界大戦には興味があっても、第一次世界大戦にはほとんど興味を示さない。しかし現在、ポピュリズムの台頭、グローバリズムの限界、ナショナリズムの隆盛と、世界は第一次世界大戦の前夜に非常に似てきた。今こそ日本人も、第一次世界大戦を再検証すべき時が来ているのではないか。第一次世界大戦では、少なくとも軍関係で八五〇万人、さらに民間人を加えると一六〇〇万人が亡くなったと言われる。本書では、ここ数年の最先端の研究を踏まえて、各専門家に第一次世界大戦を分析してもらった。世界が変わりつつある今こそ知っておきたい現代史である。