本書は、タウトの「桂離宮発見」に的を絞り、ドイツ統一と桂離宮の昭和の大修理以後の新知見を十分に含んだ上で、タウトの足跡を彼の残した桂離宮に関する膨大な著述から追うことによって、「桂離宮はなぜ美しいのか」という難問に再び挑戦しようとするものである。