価格: | ¥2640 |
著者: | 高崎哲郎 |
出版社: | 鹿島出版会 |
発行年月: | 2008年11月 |
ISBN: | 9784306093942 |
種類: | 単行本 |
在庫状況: | |
青山士は、パナマ運河建設に携わった唯一の日本人であり、荒川放水路の建設、信濃川大河津分水路の改修工事を指揮した土木技術者である。学生時代に内村鑑三の講演を聞き影響を受けて門下生となった。大学を卒業した青山は単身渡米し、熱帯雨林のパナマ運河開削工事に携わり目覚ましい成果を上げた。パナマ運河が技師青山を成熟させた。帰国後、内務技師として戦前の上記二大国家プロジェクトを完遂させた。不戦思想もあって内務技監を辞職せざるを得なくなるが、晩年は郷里磐田市で清貧の生活を送った。青山士は何よりも清廉を尊び「広く後世の人類のためになる仕事をしなければならない」との精神を貫いた。青山が日本工学会で初めて打ち出した「土木技術者の信条および実践要綱」は、不滅の倫理綱領である。