北武鉄道会長の野見山泰介が建設した高層ホテルの落成記念パーティの席上に、何者かから爆破予告の電話が入った。出席していた編集工房・現代舎の秋村慎太郎は、早速脅迫者の正体を探りはじめるが、同日夜、ホテル近くのペンションで、東軽井沢開発公社の谷崎秀三郎が刺殺されてしまう。一方東京でも野見山の娘・勢津子がＳＥＸシーンを盗撮、恐喝され、夫の忠彦も愛人宅で暴漢に襲われていた。一連の事件を追い関係者を訪ねる秋村は、背後で蠢く村会議員とダンス講師の存在を掴み、さらに裏則には巨大な黒幕が胎動していることを察知するー。本格社会派ミステリー。