友人の井上純に熊本城にある銀杏の樹に隠した秘密の文書が入った袋を取ってくるよう懇願された二階堂日美子。だが、日美子が行った時には、文書はすでに何者かが持ち去った後だった。純の遊び仲間４人の誰かが文書を盗んだと推測した日美子は、そのうちの１人、服部八郎に接触を図る。が、待ち合わせの場所に現われたのは刺殺された服部の死体だったー。消えた分書をめぐって純の遊び仲間が次々と殺されてゆくなか、事件の謎を追う日美子が掴んだ驚くべき事実と悲惨な結末。タロット日美子の本格ミステリー。