米国財務省の一室で日本に対する世界的規模の経済戦略が企てられていた。秘密代理人アトキンズは日本の大銀行の頭取を訪ね、情報料として多額の謝礼を受け取るが、それは事件の発端にすぎなかった。円の急激な騰貴により、日本経済は混乱を極め、それに乗じて銀行乗っ取りという罠も仕掛けられていく。国際的スケールで展開する経済サスペンス。