土工は道路・鉄道や土地造成などにおいて、その基盤を築造するため、盛土、切土、排水、のり面斜面安定、軟弱地盤対策などを行う工事である。本書は土工に伴い設置される擁壁、カルバート、土留め・締切り等構造物の設計を取り上げている。本書は土工の設計・施工に関するわが国の代表的な技術指針である道路土工指針（（社）日本道路協会）に沿って設計計算例を示している。土工については平成１１年３月に「道路土工-擁壁・カルバート・仮設構造物工指針」（昭和６２年）が新技術の普及などを背景に大幅な改訂が行われるとともに、３分冊化されるなど充実された。これを受けて、本書においてもその内容に沿って今回全面的に書き換えを行うとともに、補強土擁壁、パイプカルバート、自立土留め等の新たな構造物も取り入れ記述内容等も増加したことから土工構造物編として独立させた。