徳川御三家の一つ、水戸家３５万石宗尭卿には二人の若君があった！兄君を春千代、弟君を万千代といったが、藩中は２派に分かれ、跡目相続をめぐって冷たい対立の炎を狐火のように青く燃え立たせていた！藩中の人気は万千代に集まっていたが、水戸家の将来に二人の主が立つようなことになってはと、万千代は１８歳を機に脱城を決意した！市井に下ってやくざの三ン下や魚屋の若い衆となる万千代の“わんぱく騒動”は…？-脱城して江戸にやって来た次男若君万千代に、ふたたび水戸へ帰る日はあるか！