価格:¥792
著者:保坂和志
出版社:筑摩書房
発行年月:2001年02月19日頃
ISBN:9784480058836
種類:新書 (ちくま新書)
在庫状況:
思考することは、ひたすら“問いかけ”をつづけることである。思考のプロセスに演算不能領域を組み入れ、思考することの限界を実感することで、逆説的に“世界”があることのリアリティが生まれる。風景や動物を文学的な比喩として作品に組み入れず、ただ即物的に描写する特異な作風の小説家によって、問いつづけられた「存在とは何か」。宇宙の外、サッカー・ロボット、カフカの視野、夢の中の生、十四歳の夏の朝の経験…等の具体的な事象から、小説家独自の思考プロセスを経て、存在することの核心に迫ってゆく。そして最終的に、意識や記憶が、“私”の側でなく“世界”の側にあることが描き出される、世界のための、世界の肯定のプログラム。
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