価格: | ¥1320 |
著者: | 福永光司 |
出版社: | 筑摩書房 |
発行年月: | 2013年01月 |
ISBN: | 9784480095138 |
種類: | 文庫 (ちくま学芸文庫) |
在庫状況: | 在庫あり |
自己研鑽し、知識を増やすことは、かえって人間を不幸にするのではないかー才知がものをいい、相手を出し抜き、騙すことまでもが出世につながる中国戦国時代の中で、老子はそう考えた。そして農村の自然で素朴な生活に人間の幸せな生き方を見出し、「無為自然」の境地にいたる。無為とは不必要なことは行わないという意味で、孔子をはじめ儒家が貴ぶ学問も、自我を肥大化させるだけの不必要なものと批判した。競争社会を強く否定する老子の思想は、生き方に迷う多くの日本人を魅了してきた。己れの無力を知り、自由に生きるための知恵を、碩学・福永光司の名訳と詳細な注釈で読む。