価格: | ¥1210 |
著者: | 吉田 健一 |
出版社: | 筑摩書房 |
発行年月: | 2015年02月09日頃 |
ISBN: | 9784480096623 |
種類: | 文庫 (ちくま学芸文庫) |
在庫状況: | 在庫あり |
なにも絵画や彫刻、音楽だけが文化なのではない。あたりまえの日常にいちばん近い部分を発達させること。それこそが文化なのだ。吉田健一は、エリザベス朝にはすでに水洗トイレがあったことを指摘し、そこに実用性を重んじるイギリス文化の本質を見る。イギリスで他の芸術に比して文学が発達したのも、文化的であろうとしたからではなく、日常の言葉へのこだわりが、自然と、詩や小説というものになっていったからなのだー。胡瓜のサンドイッチやハムの味、酒の飲み方など、身近な話題を入口に、いつの間にか本質的な部分へと読者をいざなう、名人芸的文化論。