徳川家康は、どちらかといえば、「平和時代や低成長時代の、すぐれた経営者のお手本」と言われているが、単にそれだけではなく、高度成長期ともいえるような「戦国時代」を生き抜く技術にもすぐれていた。この本では、経済の高度成長期から、低成長期に移行する「激動の時代」を生き抜き、生き残り、そして徳川日本株式会社という大企業の基礎をつくった徳川家康の生涯を「彼の経営学的側面」からたどってみたい。激動の乱世を生き抜いた戦国武将の生きざまに経営と組織運営、人間関係の秘訣を学ぶ。小企業のベンチャー商店から出発して未曽有の一大企業を設立、長期経営の天才的管理法を創出した家康・経営戦略の全貌。