価格: | ¥2349 |
著者: | 静岡地理教育研究会 |
出版社: | 古今書院 |
発行年月: | 1989年08月01日頃 |
ISBN: | 9784772214858 |
種類: | 単行本 |
在庫状況: | お取り寄せ |
大井川の運んだ砂利や砂が、大井川平野や牧ノ原台地をつくった。その上に都市の家並みや工場、田畑がある。豊かな森林には下流に「木の都」や紙、パルプ工場を栄えさせた。こうして下流の町は発展した。発展すると人手は足りなくなり、下流の都市や工場は上流の人々を奪った。上流で生みだされた資本も、下流の都市に投下された。そうして今、広域上水道や近代的スプリンクラー農場や発電のために、最後の一滴の水をしぼりとるようにダムが建設されている。上流域になにが残されたか。ダムによる河床の上昇によって、住民は洪水に生命の危機を感じている。川を目の前にして、井戸が涸れて飲み水に事欠く。そんな大井川を追い、人々の暮らしを追って12年、ここに本書を世に問う。