価格:¥4950
著者:影山任佐
出版社:金剛出版
発行年月:2000年11月
ISBN:9784772406734
種類:単行本
在庫状況:
犯罪の歴史はそのまま人類の歴史である。古くは宗教的タブーから誕生し、近代にいたって社会的に禁止された行為として規定されるまで、犯罪は「最古の社会問題」であった。しかし、学問的対象として犯罪学が誕生したのはようやく前世紀末においてのことである。著者は本書において、個々の現象としての犯罪行為を通してトータルな人間理解を試み、犯罪学を人間科学として捉え直すことによる、新たな「犯罪精神病理学」の構築をめざしている。本書の大きな特徴は、暗殺や大量殺人、ストーカー犯罪、ハイジャック犯罪など従来わが国の犯罪学研究においてはあまり顧みられることのなかった分野や、最近顕著になりつつある話題性に富んだ主題が扱われている点である。また、著者は最近の少年犯罪の質的な変化に着目し、この変化を「自己確認型」非行・犯罪と規定、表現し、「空虚な自己」「のび太症候群」などの独自の鍵概念、用語を用いて、現代青少年の心理的背景を分析し、現在頻発する犯罪と狂気を鋭く考察する。
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