価格: | ¥8470 |
著者: | 牧田久美 |
出版社: | 思文閣出版 |
発行年月: | 2021年02月25日頃 |
ISBN: | 9784784220052 |
種類: | 単行本 |
在庫状況: | お取り寄せ |
物資も国家的信用もなくした敗戦の状況のなかで、いかにして繊維産業は驚異的な発展の中、日本の戦後経済復興の基幹産業と成り得たのだろうか。本書では、占領初期の一九四五年から四七年の繊維業界の特殊な産業形態のあらましを確認したのち、一九四八年以降は世界情勢の大きな変化の中で、GHQの繊維産業優遇政策が果たした役割と著しい復興の経緯を検証する。この中で、かつてない活況を迎える戦後プリントデザインの黎明期を、京都の図案家を中心に国内外からの視点で考察する。とりわけ、激動の国際市場で隆盛に向かう繊維貿易と活況を極めていくプリントデザインとの関連を、美術史・経済史の双方から探ることにより、一国のそれまでの意匠文化がまったく方向を変える、画期的な変化の様相が明らかになる。