ニューヨークに異常な猛暑が続いた夏、あちこちの海水浴場はひどい汚染のため遊泳禁止となり、各地で暴動が起きたりした。その夏の始まりのころ、週刊新聞社で映画評論を書いているエリー・トーマスは、たまたま早く自宅に帰り、夫が、彼女の親友と浮気している現場に行き合わせてしまった。夫は、自分が戻るまでにアパートを明け渡すように言い置いて、エリーを捨てて出ていった。それから、エリーの眠れぬ夜が始まった。引っ越し先の安下宿の、クーラーもない部屋で、夜ごと、復襲の策をねりながら、眠れない時間を過ごしている。そんなとき彼女は、映画監督のサム・ワイリーと知り合った。彼は、以前からエリーが憧れていたドキュメンタリー作家だ。サムはエリーに、前夫に対する“最高の復襲”を教えてくれることになるのだが、その復襲とは…。