2007年公開の王兵『鳳鳴 中国の記憶』を3人の批評家が映像を見ながら徹底討論。
和鳳鳴の語りにこめられた中国現代の「叛史」を読みとり、ドキュメンタリー作家・王兵の全仕事を眺望する。
監督が幼少期から最新作までを語るインタビュー、カメラマンのメモ、気鋭の研究者の王兵論、批評も考慮した詳細なフィルモグラフィも収録。
王兵の映像と歴史に対する洞察を知る決定版!
はじめに=土屋昌明
中国全図と王兵監督作品の撮影地
『鳳鳴 中国の記憶』に関連する中国現代史年表
第1部 王兵監督が/を語る
王兵監督インタビュー1 聞き手・文責=土屋昌明
『鳳鳴』『無言歌』から『死霊魂』への思いと映画の可能性
ドキュメンタリー撮影ノート - 王兵監督との対話から=文平
王兵監督インタビュー2 聞き手・構成=樋口裕子
歴史の空白を描くことから、今、激変する中国を撮る
第2部 『鳳鳴 中国の記憶』を読み解く
映画『鳳鳴 中国の記憶』と中国現代史=山根貞男、土屋昌明、鈴木一誌
第3部 作品の核心に向かって
王兵という〈試し〉--『鉄西区』から『収容病棟』まで=藤井仁子
ワン・ビン作品における視線のポリティクスーー見る/見られるの非対称性を巡って=劉文兵
中国のインディペンデント・ドキュメンタリー=中山大樹
記憶の居場所ーー鈴木一誌
第4部 創作の軌跡ーーフィルモグラフィ=山口俊洋、土屋昌明