ちりりんちりりんと、音のする花が、さきました。百年にいちどだけさくふしぎな花。心ない人びとが、つぎつぎにやってきて、花をのこらずつんでかえりました。おじいさんとこどもがきてみると、花は、一本もありません。花をおもう心をこめて、おじいさんは、ふえをふきました。と、どこからか、ふえの音にあわせるように、ちりりんちりりんと、花の音がきこえてくるではありませんか…。