価格:¥838
著者:霧島那智
出版社:コスミック出版
発行年月:1998年01月
ISBN:9784885325663
種類:新書 (コスモノベルス)
在庫状況:
海舟と隆盛がとりつけた江戸城の『無血開城』で、薩長に代表される新政府軍が十五代将軍・徳川慶喜に突きつけた条件は、苛酷きわまる命令調のものだった。これでは和議も糞もない。慶喜の蟄居ばかりか、家臣断罪を含む徳川家とり潰しがその裏には見え隠れしていたのだ。これは徳川に対する、薩摩と長門の百年以上に亘ってくすぶりつづけた関ケ原以来の私怨以外のなにものでもなく、徳川方に容認できるものではなかった。かくなる上はと、勝海舟は決断した。江戸に火を放て、と。そして慶喜も決断。奥羽九カ国を統じて徹底的に薩長軍と抗議してやる、と。かくして奥羽に走る徳川軍と、掃討を念じて追う薩長軍。白河の関で、越後柏崎で両軍は血の雨を降らせ、松島湾、越後海岸で榎本武陽の軍艦が火砲を噴き上げる。いまだかつてない徳川慶喜波乱万丈の幕末ロマン。
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