いつかはわからない、いつか。ギリシャの国に、ひとりの王女がいました。名前はアレティ。アレティ姫にプロポーズした男の人は星の数ほどいましたが、どの人もどうしてもすきになれません。ある日、姫はおもいつきました。「そうだ、自分で恋人をつくればいいのよね！」そして姫は、ほんとうにつくってしまいました！セモリナ粉とアーモンドと砂糖をこねて、できあがったのが理想の男性、セモリナ・セモリナスさま。ふつうの男の人より５倍もうつくしくて、１０倍もやさしい、まさに夢の王子さま。ところがこのことを世界の果ての悪い女王がききつけて…。ギリシャ民話。