ゲイ雑誌というメディア上で、一過性の娯楽として消費されていくだけで名前すら知られず、作品を発掘したりという動きもなく、忘れ去られていくだけであった、「ゲイ・エロティック・アーティスト」たちを再評価する。
大川辰次、船山三四、三島剛、平野剛ら、いずれも『風俗奇譚』(昭和35〜)でデビューし、のちに登場するゲイ雑誌『薔薇族』、『さぶ』、『アドン』など、創生期のゲイ雑誌を舞台に活躍した作家の絵を中心に、ほか『風俗奇譚』に登場した作者不詳の「ゲイ雑誌創生期の作家たち」の絵を約150点収録した。
自身ゲイアートの実作者である田亀源五郎の「日本のゲイ・エロティック・アート史 概論」や、各作家に対する詳細な解説付き。
序
日本のゲイ・エロティック・アート史 概論
三島剛
大川辰次
船山三四
平野剛
小田利美と『風俗奇譚』の画家たち
解題
三島剛/大川辰次/船山三四/平野剛/小田利美と『風俗奇譚』の画家たち
あとがき