価格: | ¥1320 |
著者: | 福田 清人/平山 城児 |
出版社: | 清水書院 |
発行年月: | 2016年08月01日頃 |
ISBN: | 9784389401078 |
種類: | 全集・双書 (人と作品) |
在庫状況: | |
半世紀にわたる文筆活動の期間、常に第一線の作家として精進し、いくたの名作をものにし、晩年には名実ともに昭和の文豪としての名をほしいままにした谷崎潤一郎が逝ったのは、昭和四十年七月三十日であった。その一周忌を迎えるひと月ほど前の、昭和四十一年六月十八日に、吉野の国栖で、谷崎の歌碑の除幕式が行われた。国栖は谷崎ゆかりの土地である。『吉野葛』の読者には、それがどれほど谷崎の歌碑にふさわしい土地であるかがわかるであろう。古い日本の美の伝統は谷崎によって受け継がれ、それは今後も脈々として日本人の心の中に生き続けてゆくことだろう。